『バイオハザードヴィレッジ』クリア感想


 長らく終盤で中断していたのですが、勢いに任せてクリアしました。面白かったし、怖かったし、何よりラストのイーサンが…………イーサン……………。
 バイオ村〜怖くないよ〜〜と公式がネタにしていた通り、前作7と比べると8の雰囲気はいつものカプコン路線にかなり戻りました。というかそもそも、中途で止めてる身であんまり言えたことじゃないんですが7も大体いつものバイオだと個人的には思っています。ファミパンおじさんと激突・チェーンソーバトル!のくだりの時点でもう普段のおバカ感が隠せていない気がする。
 今作8もゲームの流れとしてはとてもシンプルです。主人公は前作から続投、恐怖のベイカー邸から妻・ミアと無事に脱出を果たしたイーサン・ウィンターズ。
可愛い愛娘のローズマリーも誕生し、平穏な日々を送っていたのもつかの間、知人のクリスがいきなりイーサン宅を襲撃。妻は射殺され、最愛の娘であるまだ赤ん坊のローズは無理やりどこかへ連れて行かれ、さらにはイーサン自身も訳の分からぬまま部隊に連行されます。なんでや!!今作もオープニングからさんざんな目に遭うイーサン……。
そしていずこかに輸送される途中で乗せられていたトレーラーが派手に横転、突如丸腰で雪山に放り出されたイーサンが道なりに進んでいくと、そこにはいかにも怪しげな信仰の根付く村があり…………というのが本作の導入部分です。
何かよく分からないけれど次々に化け物と化す村人、その化け物達のリーダー格である四貴族。知らない面子にやたらとちょっかいをかけられながら娘の情報を求め探索を続けるうち、なんと四貴族がローズの身体をそれぞれ4分割にして所持していることが判明。なんだと?おい、ふざけるなよ化け物ども!ローズを返せ、このくそったれ!!!!はあ、ちくしょう……!
そんなこんなでローズの入ったフラスクを無事回収し娘の身体を元に戻すため、イーサンは村を牛耳る四貴族の拠点を巡り、どの場所もめちゃくちゃに荒らし回りながらド派手にボスをなぎ倒していくのでした。
ゴリスが地下でこそこそ機械を弄っているあいだに単独で四貴族をほぼ全滅させたイーサン、あまりに強い。パパは強し。
 ドミトレスク城とモローの水辺ステージはそんなに怖くなかったのですが、人形屋敷と機械工場はもう周回したくないなと思うほど怖いうえに手こずりました。
特に人形屋敷は本当に嫌で、イヤホンを付けて夜プレイしていたんですが、最後にはほぼ無音にしてイヤホンも投げ捨ててクリアしました。赤ちゃんに追い回されるたび、今作ではわりと強気なイーサンが珍しく弱音を吐くのですが、まあ溜息も吐きたくもなるよね……というくらい恐怖感がすごかったです。
基本的にバイオの怖さというのは、わっ!と急に驚かすお化け屋敷タイプの恐怖なのですが、ベネヴィエント邸では事前に武器を没収され、反撃という選択肢を奪われてしまうのが一番怖かったです。いつもなんだかんだ銃で撃ち合えば怖くなくなるので、そのパターンを逆手に取った演出で上手いな…!と感心しました。でもまあ、やっぱり怖いのは嫌でした。最後の本物の人形探しでは、正しい人形の配置場所が一定の位置からランダムだったのが一番許せなかったです。今思い返してもやはり二度はしたくないですね……。
ハイゼンベルクのステージも、最初は強化兵士が両側に眠る狭い通路を通るたびにドキドキしていましたが………電力供給後の地下マップがさらに暗がりになって、そこにしれっと配置されている兵士に嫌だ〜とひとりで嘆いていました。
しかしそれ以上に階層が上下に分かれるマップの構造が全然把握出来ず、完全に迷子になってしまい、同じ場所をぐるぐる回っているうちに恐怖より苛立ちが勝ってしまいました。ここでもイーサンはかなり怒っていたのですが、すごく(分かるよ……)という気分になりました。ボス戦自体は非常にシンプルな人外バトルで楽しかったです。
プロペラ強化兵が火炎放射を撃ってきたときイーサンが左手で視界を庇う動作だけであっさり攻撃を防御したのを見て、もはやどっちが化け物か分からないなと感じたのですが、どうやらちゃんとフラグだったみたいですね。薬液をパシャパシャかけるだけで傷が治る時点で気付けよと思われるかもしれないんですが、まあ…カプコンだからな……と謎の納得をしていました。違いましたね。
マザー・ミランダ戦はこれまで道中出し惜しんできた弾を心置きなく撃ち尽くせてすっきりしました。巨大な菌根を自在に操るミランダも、菌によって体を全構成するイーサンも、どちらにせよやたら頑丈かつ再生力が高いせいで、戦いは終始泥試合という印象でした。これが次世代型B.O.W.同士のバトルか〜!
そして今作のラストは間近に迫る自身の死期を悟ったイーサンが最愛のローズに別れを告げ、クリスに後を託して菌根と化したミランダを自分ごと爆殺するところで終わります。クリスといいミアといい、今作は勝手な都合で重要情報を変に秘匿していたせいで事態がいくつも後手に回ったように思います。クリスがちゃんと最初からイーサンに作戦の全てを話していれば。もしくは、ミアがせめて夫であるイーサン本人にはその身体の特異性をきちんと伝えていれば、もっと違うハッピーな未来になっていたのでは……?と少し感じてしまいました。まあたぶんどうせ、カプコンのことだからイーサン爆散の辺りからプロットを書き起こしたんじゃないかなとは思うんですけどね!
それでもやっぱり、イーサンにはローズの近くで父として生きていてほしかったな…!クリアしてからじわじわと悲しさが増します。エンディングでローズがクリスと同じ組織に強引に所属させられていたのも辛いです。せめてローズに何かあったときには彼女の背後からずももももと生えてきてほしい。というかもう、薬液をお墓にかけたら復活してほしい。
 ところでエンディング映像の最後、ローズを乗せた車が遠ざかっていくさなか、正面から現れた人影が車を止めているんですよね。遠目ながら何だかついさっきまで見ていたような良く知るシルエットの気がするのですが………や、やめろ離せこの、ちくしょう!!!!!!













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