それが友なればゼノブレイド3レクシュル(エイシュル前提)「人の心を失った機械なんて、所詮はそんなもんだろ」 事の始まりにマシューが聞いた言葉は、確かそれだった。場所はコロニー9、その司令室。今日、午前の空は少し曇っていた。 監獄島の頭上高く、オリジンにて待つというアルファへと至るまで、その道程を改めて仲間達と確認し合っていたときだ。明朗快活なレックスにしては苦々しい、その吐き捨てるような口振りが妙に印象的で、だからふいに皆が手を止め、彼の方を見たのだ。「……君はプネウマやロゴスを目の前にしても、そんな言い方をするのか?」 そのすぐ後に聞いたのは、怒りの感情を理性で律したような低い声だった。あまりに凄みのある声色だったので、最初それがあのシュルクの...07Jul2024レクシュルFANFIC
ある野営にてゼノブレイド3レックスとシュルク パチン、と火花が弾ける音で目が覚めた。 火の番を申し出たのは自分からだったというのに、つかの間といえど微睡んでいた失態をレックスは恥じる。慌てて神経を尖らせ周囲の気配を探れば、幸いなことに差し迫るような脅威は感知されない。はあ、と安堵による溜息を一つばかり吐いて、レックスは反射的に持ち上げた腰を再び地面へと下ろした。数刻前と同じく、辺りは変わらず、真空のような静寂に包まれたままだ。 夜間、魔物を遠ざけるため焚べた火は、まだ十分な明るさを保っている。ちりちりとまるで踊るように揺らめく紅い光の先端を眺めていれば、それは否応にも、未だ彼方へと置き去りにしたままの美しき日々を連想させた。 しかし、今は幸せな...24Jun2024レクシュルFANFIC